理想主義随筆

日々の随筆、散文

創造するには


何かを創ろうとするとき、必要なのは、流れを作ることだ。その流れの中で、自然と何かしらの形ができあがってくるのである。

これは、この世界の法則でもある。エネルギーの流れの中では、自己組織化によって「散逸構造」という構造体(なんらかの形)が生じる。

散逸構造は、岩石のようにそれ自体で安定した自らの構造を保っているような構造とは異なり、例えば潮という運動エネルギーが流れ込むことによって生じる内海の渦潮のように、一定の入力のあるときにだけその構造が維持され続けるようなものを指す。」-Wikipedia_散逸構造

生命体も、大きなエネルギーの流れの中で分子が自己組織化し生じた構造体の一つだ。

「生命現象は定常開放系としてシステムが理解可能であり、注目されている。」-Wikipedia_散逸構造

そして、「渦」という構造体、「生命体」という構造体と同じように、

「意識」「思考」などの抽象的なもの(概念、ゲシュタルト)も自己組織化した構造体と呼べるのではないかと考えられる。

たとえば特定の情報のインプットとアウトプットの流れを作れば、頭の中に特定の「知識体系」ができあがる。

ブログに特定の情報を流し続ければ、特定の指向性をもった「メディア」という構造体になる。

世間に特定のメッセージを投げかけたりイメージを与え続ければ「ブランド」という構造体ができあがる。

特定の人と定期的に会うようにしていれば、「友情」という構造体ができあがる。

そして、流れが止まると構造体は死ぬ。潮の流れが止まれば渦は消滅するし、太陽光が止まれば地球は死ぬだろう。人は食べなければ死ぬし、部屋に引きこもれば“コミュ力”は失われるし、何も刺激がない空間に拘束されると発狂して精神が死ぬ。

有機的に価値のある何かを創造したいなら、一定以上の速度(頻度)でエネルギーを注ぎ続け、とにかく流れを作ることだ。